兵庫県小野市黒川町の洋菓子店「ルージュフォンセ」で、同市下来住町産のイチゴ「紅ほっぺ」を生かしたケーキが次々と誕生している。「きすみの営農」に勤める女性らが丹精した甘くて大きなイチゴを使うケーキが10種類以上並び、ショーケース内はイチゴづくしに。収穫が続く5月中旬まで楽しめるという。(坂本 勝)
同店は以前、業者を通じて九州や四国産のイチゴを購入していた。オーナーシェフの住本和之さん(55)が下来住町に住んでおり、近くのきすみの営農が試験栽培したイチゴを使うショートケーキを2015年12月に発売。好評だったためメニューを増やしてきた。
きすみの営農はコメや小麦、特産のそばなどを栽培し、イチゴはハウス1棟のみ。だが「地産地消に役立ちたい」という声に応え、収穫したイチゴを住本さんの自宅に届けるようになった。住本さんは「ケーキに使うにはイチゴが熟し過ぎても駄目。早めに収穫してすぐに届けてくれるので、冷蔵保管の期間がなく新鮮で甘い」と太鼓判を押す。
タルトの上に大粒のイチゴを切って並べた「苺(いちご)タルト」のほか、イチゴにチョコやクリームで顔を付けた「デカいちご」「イチゴモンブラン」などが陳列棚に並ぶ。イチゴの下部にチョコをかけた「いちごチョコ」も人気だ。イチゴが旬を迎え、住本さんは「きすみの営農で働くお母さんたちが育て土の香りがするイチゴを味わって」と話す。
午前9時半~午後7時。金曜定休。ルージュフォンセTEL0794.62.8858