「ワクワクしている」角田裕毅、Q3進出まで0.007秒差の予選11番手でレースに自信! 専門メディアは「予選では強い印象を与えた」

F1の開幕戦バーレーン・グランプリは3月1日に予選が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は、Q2に進出して11番グリッドを手にした。
先立って行なわれたフリー走行(FP)3回目で14周回を重ねて全体13番手となる1分31秒631を計測した角田は、迎えた予選、Q1では1分30秒481で11番手につけ、チームメイトのダニエル・リカルド(1分30秒562で13番手)とともに突破に成功。続くQ2では1分30秒129で10番手のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)にわずか0.007秒届かず、Q3進出はならなかった(リカルドは1分30秒278で14番手)。

予選後に自身のSNSで「Q3に進出することはできませんでしたが、昨日のフリー走行と比べて、自分のパフォーマンスに満足しています。明日はシーズン初のポイントを獲得する準備ができています」と投稿した角田は、チームの公式サイトを通して、以下のようにポジティブなコメントを残している。

「あと少しでQ3に進めず残念でしたが、自分のパフォーマンスには満足しています。昨日は、特にFP2では苦労しましたが、チームの夜通しの素晴らしい仕事によって状況が良化し、車のフィーリングはとても良くなりました。我々はまだ、車についての理解を深めている途中であり、セッションごとに改善されていっているので、その進化には満足しています」

「今日は車のパッケージから最大限に力を引き出すことができたし、レースでもポイントを狙える位置につけられたので、明日の決勝では引き続き集中していきたいと思います。ロングランでは良いところまでいったので、自信を感じているし、新たに迎えるレースに向けてワクワクしています」

また、レース後のインタビューでは、決勝に向けて「レースでは全てのことが重要です。事前に多くの準備をしてきたので、ミスや他車と接触することなく、クリーンに走る必要があります」と自ら指摘しており、粘り強くチャンスを窺いながら結果を残すことを窺わせた(フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』より)。
このドライバーたちの結果を受け、RBのレーシングディレクターであるアラン・パーメインは、「今季初の予選は、我々にとっては順調に進んだ。我々は中団争いのトップを目指しており、ユウキが11番手で、ダニエルも非常に近い位置につけられた。これは、昨日の厳しかったFP2に対する、チーム全体の良いリアクションの結果だ」と、こちらも好印象を明かすとともに、決勝に対する意気込みを語った。
「レースは非常に接戦になることが予想され、タイヤのデグラデーションも激しいため、常にトリッキーなものになるだろう。レースペースとタイヤ・マネジメントの両方で、自分たちがどのような位置にいるかを確認しながら、前進するために全力を尽くすことを楽しみにしている」

各国メディアの報道では、オランダのF1専門サイト『RN365』が、「イタリア・ファエンツァのチームは、レッドブルとの関係を強化しており、それが木曜日のFP1でリカルドがトップタイムを記録した際には成果を上げたように見えた。しかし、オーストラリア人は14番手止まり。一方、チームメイトの角田はQ3進出を果たしたピアストリに0.007秒まで迫るなど、強い印象を見る者に与えた」と伝えている。

また、ポーランドのF1専門サイト『dziel pasje』はチーム内対決に注目し、「角田とリカルドは今季、レッドブルとの2025年の契約を争っている。ヘルムート・マルコ顧問が言ったように、『明らかにチーム内で優位に立つ』ドライバーだけが昇格できる。そしてシーズン最初の予選を終えて、日本人はより快適な状況にある。彼はチームのライバルを破り、Q3進出までわずか0.007秒差につけた」と綴った。

構成●THE DIGEST編集部

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