韓国バレーボール界に激震ふたたび! 元女子代表の35歳名リベロが“いじめ加害疑惑”で1年間の資格停止処分に。かつて騒動を巻き起こした双子妹も意味深投稿

韓国バレーボール界がまたしてもスキャンダルに揺れている。主要メディアが一斉に報じたのは、元韓国女子バレーボール代表選手で、ペッパー貯蓄銀行AIペッパーズ所属のオ・ジヨンにいじめ疑惑が浮上し、審査の結果、1年間の資格停止処分を受けたというものだ。

先週末に韓国バレーボール連盟(KOVO)は2度に渡って賞罰委員会を開催。後輩であるチームメイトに対して「いじめや暴言など、人権侵害に相当する行為をしていた事実を確認した」と断定し、「重大な反社会的行為であり、正されるべき悪習である。再発を防止するために処分を決定した」と説明している。

暴力行為などはなかったものの、両者の食い違う主張などを総合的に判断したうえで、賞罰委員会は結論を導き出した。ペッパー貯蓄銀行は即日、オフにオ・ジヨンと結んだばかりの3年契約を解除。2021年の東京五輪でベスト4進出に貢献した35歳の名リベロは、突如フリーの身となってしまったのだ。

オ・ジヨン側はもちろん納得していない。賞罰委員会に再審を要請しており、いじめ被害を受けたとされる若手選手(すでに昨年11月にペッパー貯蓄銀行を退団)が明かした「侮辱的な発言で球団メンバーの前で公然と恥をかかせた」などの事例に対しても、暴言でなく先輩としての忠告であったと考えているようだ。

ドロ沼化の様相を呈している一大騒動。全国紙『朝鮮日報』はオ・ジヨンの代理人を務める弁護士のコメントを紹介した。「オ・ジヨンの行為が社会的、法的に批判されるべきものであれば、韓国社会に年功序列や職場の年功序列という概念は存在しないことになる。無効を求める訴訟も準備中だ」と強硬な姿勢を崩していない。さらに同紙はバレーボール業界の関係者の意見として、「バレーボールの成功に冷や水を浴びせられたようで恥ずかしい。チームスポーツのイメージは悪化の一途を辿っている」といった声も掲載した。

韓国バレーボール界は男女代表チームがともにパリ五輪出場が困難な状況で、昨年10月のアジア大会ではどちらもメダルなしに終わり、代表監督が更迭されている。人気低迷も囁かれるなか、1月末に再開された国内リーグは相変わらずの盛況を見せていた。関係者がホッとしたのも束の間、再び降って湧いたスキャンダルに頭を悩ませている。
ちなみに3年前、同じくいじめ加害で大バッシングを浴びた元韓国女子バレーボール代表の双子姉妹の妹、イ・ダヨンもSNSを更新。こちらは今回のいじめ問題を伝えるネットニュースの画像を載せながら、かつて自身が受けた仕打ちにあらためて言及した。「同じだ。あの選手はもっと酷かった」と綴り、暗に女帝と謳われるキム・ヨンギョン(興国生命ピンクスパイダーズ)の存在を匂わせた。

双子姉妹も3年前にKOVOの賞罰委員会から無期限の出場停止処分を受けているが、イ・ダヨンは自身が受けたいじめに対する調査が始まらないことに関して、不満を募らせているという。韓国メディア『ソウル経済新聞』などは「イ・ダヨンが便乗してまたキム・ヨンギョンを狙い撃ち?」と伝えた。現在27歳のイ・ダヨンはフランスのボレロ・ル・カネでプレーしている。

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社