「魅力と感動を届けたい」情熱の舞い!島根のフラメンコダンサー

ときに激しく、ときに切なく…。情熱的な踊りとして知られる『フラメンコ』。
実は日本はスペインに次ぐフラメンコ大国なんだそうです。
地方では実際に触れる機会が少ないのも事実ですが、その魅力と感動を多くの人に届けようとするフラメンコダンサーが島根県松江市にいます。

カスタネットと床を打つ靴音を響かせながら力強い踊り。

激しいステップが印象的なスペインの伝統芸能『フラメンコ』。
ユネスコの無形文化遺産にも登録されていて、情熱的な舞いとしてご存じの方も多いのではないでしょうか。

このフラメンコにとりつかれた女性が松江市在住の小原万葉さんです。

ARTE OJALA 小原万葉 さん
「フラメンコは25年くらいかな」
「これ靴ちなみに釘が前と後ろに打ってあってそれで音を出すんです」

四半世紀にわたり踊り続けるフラメンコダンサーの小原さん。
フラメンコとの出会いは衝撃的だったといいます。

ARTE OJALA 小原万葉 さん
「卒業旅行でスペインにお友達と行って、そこで初めてフラメンコを見ましてフラメンコダンサーの人に出会って、今まで踊りを見たときに感じなかった感情が湧いてきて涙が止まらなかったんですよ」

即興性が高く、自分の感情を情熱的に表現する踊りに心打たれた小原さん。
バレエを中心にそれまで様々なジャンルの踊りをやってきましたが、その後、フラメンコ1本に。スペインに移り住んで数年間修業も積みました。

今は、松江で教室を開いて、子供から大人まで幅広くフラメンコの技術や文化を
教えています。
この日は東京の先生を招いて「カンテ」と呼ばれる歌のレッスン。
山陰でこうした活動を10年以上続けていますが、それにはある理由が…。

実は小原さん出身は横浜。あまり知られていませんが、都市部ではフラメンコ人口が意外と多くいるんだそうです。

ARTE OJALA 小原万葉 さん
「スペインに次いでフラメンコ大国は日本なんですね実は。わりとフラメンコをやってる人達は東京大阪あたりは多いと思います」

20年ほど前、一時ブームとなり、その時にフラメンコ人口がぐっと増加。
今も続けている人たちが多くいるそうです。
結婚後、小原さんは夫の出身地である島根県にやってきましたが…

ARTE OJALA 小原万葉 さん
「山陰はフラメンコを見たことないって人がほとんどで、ほんとに少ないコミュニティというか、教室もいくつもないですよね」

地方では教えられる人が少なく、マイナーな実情。
そんな中ですが、多くの人にこの魅力を伝えたいと、活動を続けてきました。

ARTE OJALA 小原万葉 さん
「その日をとにかく精一杯生きてる人たちの国で、そういう文化だからこそ生まれた踊りというか。スペイン行くとわかるんですけどおじいちゃんおばあちゃんもみんなで踊ってるんですよ、人生の中の楽しみの1つとして皆に広めたいというか楽しむためのツールとして広がっていけばいいなと思ってます」

情熱の踊りフラメンコ。
アツいこの魅力を届けるため小原さんのエネルギッシュな活動は、これからも続いていきます。

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