「大きな挑戦だった」上原ひろみ、アニメ映画で音楽賞

映画ファンが集う歴史あるイベント『おおさかシネマフェスティバル』の授賞式が3月3日、ホテル「エルセラーン大阪」(大阪市北区)にて開催。授賞式では、ピアニスト・上原ひろみが立川譲監督のアニメ映画『BLUE GIANT』で音楽賞に輝いた。

『おおさかシネマフェスティバル 2024』で音楽賞を受賞した『BLUE GIANT』の上原ひろみ(3月3日・大阪市内)

ジャズがテーマの青年漫画(原作:石塚真一)を劇場版アニメ化した同作品。上原は作品の根幹部分ともいえる音楽を担当し、サウンドトラックやライブシーンを手がけた。

音楽シーンを制作するにあたっての苦労を聞かれた上原は、「原作の漫画があるので、読者の方の数だけ頭のなかに鳴っている音楽があって。『これがその音楽です』と私が提示するのは大きな挑戦でした」と振りかえった。

『おおさかシネマフェスティバル 2024』で総合司会の浜村淳と話をする上原ひろみ(3月3日・大阪市内)

受賞にあたり、「素晴らしい賞を受賞させていただきありがとうございます」と感謝の気持ちを述べた上原は、「エンドロールを見たとき、映画というのは本当にすごい数の方々が関わっているんだなとびっくりしました。その人たちが全員、きっと伝わるという思いで作品に取り組み、その思いをまとめて下さった立川監督とご一緒にできたこと、大好きな原作漫画の音を書けたこと、本当に幸せでした」と感無量な様子を見せていた。

同映画祭は、今回で通算48周年を迎える。主演男優賞には『エゴイスト』の鈴木亮平、主演女優賞には『愛にイナズマ』の松岡茉優がそれぞれ受賞している。

取材・文/つちだ四郎

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