「数年後にはメダル獲得のトップに…」中国初のパリ五輪出場を決めた“14歳少女”に米注目!躍進ぶりに五十嵐カノアも驚嘆「アジアのサーフィンが急成長している!」

現地3月1日、米領プエルトリコにあるアレシボで国際サーフィン連盟(ISA)ワールド・サーフィン・ゲームズ(WSG)の7日目が行なわれ、女子のサーフィン中国代表であるスーチー・ヤンがパリ五輪出場の切符を手に入れた。

これを受けて、米サーフィン専門誌『SURFER MAGAZINE』も反応した。同メディアは3月1日、「中国初のオリンピック・サーファーとなった14歳がプライスレスなリアクションを見せた」というタイトルの記事を掲載。「中国初のサーフィン・オリンピック選手、スーチー・ヤンを紹介しよう」と書き出した。
記事の冒頭で「現代において、中国はオリンピック大国である。2年に1度、中国選手は夏と冬の大会で常にメダルを積み重ね、国別のメダル獲得数ではトップ10に入るほどだ」と記したうえで、「そして今、初めてサーフィンのチャンスが巡ってきた」と中国勢の波がサーフィン界に押し寄せてきた事実を伝えた。

また「私たちはこんなにも若いスーチー・ヤンという人物について何を知っているだろうか? ...大して知っていることはない」と記したうえで、2022年9月にアメリカ・ハンティントンビーチで行なわれたISAワールドサーフィンゲームズの試合後のインタビューを引用。スーチーがサーフィンを始めたのは2018年からで、「彼女はこのスポーツを始めたばかりだ」と言及している。

しかし、サーフィン中国代表のコーチを務める南アフリカ出身のウェイド・シャープ氏は同メディアで「サーフィンというスポーツにおいて、これだけの短期間で彼ら(中国全体)のレベルがどれだけ急成長したかを考えれば分かる。きっと、数年後には中国がメダル獲得のトップに立つことになるだろう」と評した。

またウェイド氏はスーチーについて「彼女には素晴らしい将来があると思います」と語り、今後のさらなる飛躍に期待を膨らませた。

スーチーのパリ五輪出場決定にSNS上では「たった5年前には、中国はチーム成績で最下位だったのに!」「大きな成果だ。継続的なハードワークが結果をもたらしたに違いない」などの驚嘆のメッセージが上がったほか、サーフィン男子の日本代表としてパリ五輪出場が正式決定している五十嵐カノアも自身のインスタグラムのストーリーでスーチーの投稿をシェアするとともに「アジアのサーフィンが急成長していることに驚かされた!」と綴り、驚きを隠せない様子を示した。

7月のパリ五輪では、現時点で日本人女性として唯一出場が正式決定している松田詩野との対決にも注目だ。日本の強敵になり得る存在としてこれからも注視していきたい。

構成●THE DIGEST編集部

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