「震災を考える日」命どう守る 一関の厳美小、全校で学習

下級生に東日本大震災の被害や復興の歩みを紹介する6年生

 岩手県一関市の厳美小(佐藤加奈子校長、児童94人)は1日、同校で「震災を考える日」の学習を行った。発表や講演を通し、東日本大震災や岩手・宮城内陸地震の復興の歩み、能登半島地震について学び、災害時を想定しておにぎり作りにも挑戦。全校で災害を「自分ごと」と捉えながら、命を守る行動や備えを学んだ。

 「災害を将来に生かさないと、命が守れません」「『津波てんでんこ』の意味をきょう覚えましょう」。避難訓練に続き、体育館で行われた学習発表。6年生18人が昨年11月に陸前高田市を訪れ、見聞きした大震災の教訓をかみ砕いて下級生に伝えた。

 岩手大地域防災研究センターの福留邦洋教授も講演し、能登半島地震と同様に、地元が被災した内陸地震で土砂崩れが起き、被災者が避難所生活を送っていたことを紹介。「住宅などの復興は進んでも、気持ちや心といった目に見えない復興が残る。内陸地震後に生まれた皆さんも関わることで、勇気づけ、お手伝いできる」と伝えた。

© 株式会社岩手日報社