姫路城案内に英語版アプリ登場 訪日客向け観光情報を充実 ガイド映像やタクシー手配など対応

インバウンド向けに開発したアプリの画面を示す姫路城下町観光プロジェクト共同事業体のメンバー=姫路市本町

 兵庫県の姫路を訪れたインバウンド(訪日客)向けに、国宝姫路城(姫路市本町)やその周辺の魅力を英語で案内する観光アプリ「姫路城下町アプリ『WOW! HIMEJI』」がリリースされた。利用者の目的や特性に応じた3コースを設け、課金すると衛星利用測位システム(GPS)を活用し、自分がいる場所に合わせた解説も聞ける。3月末までは全て無料で使える。(上杉順子)

 日本航空と播磨地域の事業者で構成する「姫路城下町観光プロジェクト共同事業体」が制作した。対応する携帯電話の基本ソフトはアンドロイドで、来年にはiPhone版も完成させたいという。

 利用者は、姫路城内を楽しむコース(約2キロ)▽姫路駅から姫路城三の丸広場までで、商店街でショッピングもするコース(約2.5キロ)▽姫路城の有料ゾーンに入らず、お城をあらゆる角度から満喫するウオーキングコース(約4.5キロ)から選択する。

 それぞれ無料と有料のサービスがあり、無料では各コースの道順などが確認できる。課金するとGPSの位置情報に応じた英語の字幕付きガイド映像が見られたり、タクシー予約アプリとの連携でコースの途中からタクシーを呼んだりできる。有料コースの金額は未定。将来的にはショッピングのコースに商店街で使えるクーポンを付けることなども検討している。

 一人旅でもガイドと一緒に回っている感覚になれるような、詳細な解説を心がけたといい、現在不足している英語観光ガイドを補完する役割も視野に入れる。

 同事業体代表を務めるNPO法人「姫路コンベンションサポート」(姫路市)の玉田恵美理事長は「姫路観光は滞在時間が短く、お城に行くだけで消費行動も少なめ。それらの課題を解決できるアプリになればいい」と話す。アプリには同法人のホームページからアクセスできる。姫路コンベンションサポートTEL079.286.8988

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