「これをやられたらママの涙は止まらんのだよ」 巣立つ娘の部屋の前でじっと待つ猫の健気さが愛おしい

愛猫の健気な姿に、我慢していた涙がほろり。

引用元:@selly_0318

ドアの前でじっと待っているのは、X(旧Twitter)ユーザー@selly_0318さんの愛猫・sellyくん(撮影時、1才9カ月)。sellyくんが見つめるこの部屋は、もともと飼い主さんの娘さんが使っていました。

この一枚が撮られるほんの数分前に、結婚に向けて家を出て行ったという娘さん。空っぽになった娘さんの部屋の前で待つsellyくんを見て、飼い主さんは我慢していた涙が一気に溢れ出たといいます。

思わず胸が熱くなるこの投稿に、X(旧Twitter)ユーザーからは「泣いちゃう」「“ねぇね……いないの?”って感じがなんとも言えない」「ねぇねの事が大好きだったのでしょうね」などのコメントが。また、1万件の「いいね」がつくなど、大きな反響がありました。

ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、当時の様子について飼い主さんにお話を聞いてみることに。

当時の状況は?

引用元:@selly_0318

この日は、朝から娘さんが引っ越し準備をしていたといいます。荷物を運び出したりするいつもと違う雰囲気に、sellyくんは隠れて出てこなかったのだとか。

飼い主さん:
「娘が家を出るとき、娘はsellyを抱きしめて最後の挨拶をしました。私は娘を玄関前まで見送り家の中に戻ると、リビングにいたはずのsellyが娘の部屋の前で待っていたんです」

今回のようにsellyくんが「娘さんの部屋の前で待つ」ということは、以前にもあったそうです。風邪を患った娘さんが自分の部屋でひとりで過ごしているときだったり、娘さんが旅行でいない間には娘さんの部屋に入ってきてベッドの上にいたこともあったのだとか。

飼い主さんは今回のsellyくんの姿を見て、こうした過去の出来事も思い出したようです。

引用元:@selly_0318

娘さんはもう出て行ってしまっていないのに、部屋の前で待っていたsellyくん。この姿を見て、飼い主さんはこんなことを感じたといいます。

飼い主さん:
「いつもと違う娘とのお別れの仕方に、selly自身、訳がわからなかったのかもしれません。娘がまだお部屋にいると思ったのか、またはそれを確認したかったのかなと思いました」

ドアの前で待つsellyくんの写真を娘さんに送ったところ、出発して間もないのに「帰りたい」と返信があったそう。「娘も淋しいのに悪いことをしたなと思いました」と、飼い主さんは話します。

sellyくんと娘さんは「まるで姉弟のようだった」

引用元:@selly_0318

娘さんのことが大好きだったsellyくん。娘さんが仕事に出る前には、そばに来て寝転んだりするような姿を見せていたそうです。

娘さんとsellyくんの関係性について、「まるで姉と弟のよう」だと話す飼い主さん。娘さんのことを「お世話をしてくれる飼い主」というより、「一緒に遊んだり、たまにオヤツをくれたりする存在」と認識しているように見えたといいます。

そんな娘さんが巣立ち、sellyくんはどのような姿を見せているのでしょうか。

飼い主さん:
「当初はまだ娘の部屋の前で座っていたり、何もないお部屋を確認したりしていました。今はというと、娘が巣立って娘のリビングでの定位置が空いたのですが、今はそこがsellyの定位置になっています。しょっちゅうヘソ天で寝ていますね」

家族の巣立ちは淋しいけれど、sellyくんは娘さんが時折実家に遊びに帰ってきてくれることを楽しみに待っていることでしょうね。

sellyくんって、どんなコ?

引用元:@selly_0318

sellyくんは、マイペースでおっとりさんな男のコ。猫によく見られるような「威嚇」「猫パンチ」「やんのかステップ」などの行動は、これまでまったく見せたことがないのだそう。

その代わり、気がつけば飼い主さんに体の一部をピトッとくっつけてそばにいたり、部屋のそこら中で無防備にヘソ天で寝ている姿が見られるといいます。

また、こんな食いしん坊なエピソードも。

飼い主さん:
「sellyは自分の食べ物に関する音が鳴ると、スッと寄ってきます。たとえば、sellyの食器の音やsellyの食べ物の袋の音など。別の同じような音とちゃんと聞き分けているようです。

おねだりのときは、私の手に穴が開きそうなくらいなめてアピールしてきます(笑)」

sellyくんに対する思い

引用元:@selly_0318

飼い主さんの愛情を感じながら、sellyくんは優しいコに成長しています。最後に、sellyくんに対する思いを聞きました。

飼い主さん:
「もう可愛いしかないですね。末っ子の男の子を育てているような毎日です。娘の巣立ちは淋しいですが、sellyのおかげで退屈せずに、笑顔で毎日を過ごせてます」

これからもsellyくんは飼い主さんに寄り添いながら、あたたかい気持ちや癒しを与えてくれることでしょうね。

写真・取材協力/@selly_0318さん/X(旧Twitter)
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/山田リタ

© 株式会社ベネッセコーポレーション