野球部監督の暴言認めず 延岡学園高、元部員が敗訴

 延岡学園高(宮崎県延岡市)の野球部員だった元生徒(18)が2022年、監督からの暴言や雑用の指示が原因で自殺を図り退学を余儀なくされたとして、運営する学校法人と監督に計約690万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、宮崎地裁延岡支部は4日、請求を棄却した。

 高木航裁判官は判決理由で、病院での医療記録に触れ「部における不満や悩みを述べる一方、監督の暴言などについて具体的に述べた記載は見受けられない」と指摘。雑用に関し「頻繁ではなく、殊更原告を選んで指示したものでもない」と判断した。

 野球部は13年夏の甲子園大会で準優勝した。学校側は「判決文が届き次第コメントする」と説明している。

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