「日本代表戦は最大の喜び」なぜそんな感情が生まれたのか。元北朝鮮代表FWのハートに火をつけた”特別な試合”とは?

「日本代表とずっと試合をしたかった。ワールドカップに出場できたのも嬉しかったけど、最初は日本代表と戦いたい気持ちが強かったんです」

そう話すのは、元北朝鮮代表FWの鄭大世氏だ。なぜそんな感情が生まれたのか。彼の心に火をつけた試合があった。それが、2005年2月9日のドイツW杯アジア最終予選の日本代表対北朝鮮戦だった。

そのゲームをスタンドで見て、鄭大世氏は「自分もあの場所に必ず立つ」と誓ったという。

「(北朝鮮代表として)安英学さんと李漢宰さんらが出場して、(日本代表の)大黒(将志)さんに(1-1で迎えた後半のアディショナルタイムに)ゴールを決められて負けたんですけど、このゲームを見て僕は代表になって日本代表と試合をしたいと思ったんです。なので日本代表と試合をする時は特別な感情でした」

鄭大世氏曰く「自分は目立ちたがり屋だった」。

「日本代表と試合をしたらいろんなメディアに注目されるはずで、それも好きだったし、そういうのもあって当時、サッカー選手として日本代表戦は最大の喜びだった」

2007年に北朝鮮代表に選ばれた鄭大世氏は2008年2月の東アジア選手権で日本と対戦。見事な先制ゴールを奪っている。特別な日本戦でのゴールは、同氏にとって一生忘れられないものになったはずだ。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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