串木野のマグロ漁船が伊豆諸島神津島沖で座礁、機関士の男性死亡 24人はヘリで救助

座礁した第8福栄丸から乗組員を救助するヘリ(第3管区海上保安本部提供)

 3日午後10時50分ごろ、伊豆諸島の神津島(東京都)沖で、串木野市漁協所属のマグロ漁船「第8福栄丸」(379トン、25人乗り組み)が座礁した。宮城県気仙沼市の1等機関士の男性(67)が行方不明となり、その後発見されたが死亡した。残る24人はヘリコプターで救助された。

 第3管区海上保安本部(横浜市)によると、同日午後8時45分ごろ、船舶代理店から「午後5時ごろ機関故障し航行不能となった」と通報があった。4日午前4時45分ごろには「乗組員1人の姿が見えなくなった」と船長から情報が入った。朝までに、船内の日本人4人とインドネシア国籍の20人を救助。亡くなった男性は午前8時50分、島北西の海岸で発見され、間もなく死亡が確認された。

 船を所有する水産会社が所属する鹿児島まぐろ船主協会救難対策協議会(いちき串木野市)によると、第8福栄丸は3日午前11時ごろ、拠点とする清水港(静岡市)を出港し、太平洋で約半年間の漁に向かう途中だった。二つの発電機がいずれも作動しなくなった影響で航行不能となり、島の北側まで流され座礁した。

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