「♪エジプト生まれナイル川育ち♪猫好きなやつだいたい友達」学芸員がラップバトル 優勝はどの美術館に【岡山】

学芸員が「ラップ」で「バトル」です。この土曜日・日曜日に、美術作品などへの熱い思いをラップで表現するイベントが、岡山県立美術館で行われました。

「推し作品」などへの強い「愛」・・・一風変わったイベントの舞台裏に密着しました。

「真面目な学芸員さん」たちが繰り出すリリック

(岡山市立オリエント美術館 伊藤結華さん ラップ調でお読みください)
「エジプト生まれナイル川育ち。猫好きなやつだいたい友達。左の猫はあえての横向き、みてみて胸のもふもふ感」

岡山県立美術館で開かれた「ラップバトルトーナメント」。岡山県内の美術館などの学芸員が作品への「愛」をラップで伝える大会です。会場は満席、大勢のオーディエンスも待ちわびていました。

(オーディエンス)
「去年来て面白かったので。個人の思いみたいなのが伝わってくる」
「美術館に来るが好きなんですけど、子どもに少しでも興味を持ってもらえたらいいかな」

大会は今回が2回目。しかし学芸員の多くは「ラップ」の経験がありません。バトルが始まる直前の舞台裏は緊張感に包まれていました。

(総社吉備路文化館 豊嶋乃女さん)
「歌詞を全部考えると、逆に思い出そうとして詰まっちゃうので」

ーラップは降ってくるもの?

「そんな天才的に『リリック』が降ってくる感じでは無いんです」

一方、前回大会を優勝した橋本さんは余裕の表情?です。

ー表情からも緊張しているのかと思うんですが?

(能面を着用した 林原美術館 橋本龍さん)
「能面は『すべての表情を網羅しているお面』。受け取っていただく方の思いで『表情が変わる』緊張…しておりません、あまり」

そして決勝 総社吉備路文化館 VS 林原美術館 勝者は?!

そして、ラップバトル決勝トーナメント開幕です。勝ち上がったうちの一人、イギリス美術を愛する総社吉備路文化館の豊嶋乃女さん。ノートを片時も離さずバトルに備えます。

豊嶋さんの準決勝の相手は、ディフェンディングチャンピオンの橋本さん。

(総社吉備路文化館 豊嶋乃女さん ラップ調でお読みください)
「イギリス美術はヨーロッパの中ではマイナーな存在。そうまるで総社吉備路文化館のように。みんなにたくさん知って欲しい」

(林原美術館 橋本龍さん ラップ調でお読みください)
「左上の『小面』と右下の『般若』かな。どっちもね女性の面です。女面の花形です」

激戦を制したのは…「推し作品」や美術館への「愛」を歌った豊嶋さんが勝利!決勝戦でも、貫禄の「ラップ」を披露し、豊嶋さんが見事、王者に輝きました。

(総社吉備路文化館 豊嶋乃女さん)
「見てみたいなとか、知識がないからいっちゃいけないと。。。そんな方たちに思わず、本当に気軽に『見ようかな』という感じで来てもらえたら」

主催した岡山県立美術館では、今後もユニークな企画を行っていきたいとしています。

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