ネパールから応援の手紙 被災地の子どもへ「前向きになって」 小松の英語教師に

ネパールの子どもが寄せたメッセージを見つめる四間丁さん=小松市小寺町

 能登半島地震で被災した子どもたちへネパールの小学生からエールを送る手紙が中学校の英語教諭を務める四間丁(しけんちょう)由起子さん(50)=小松市小寺町=のもとに4日までに届いた。2月にネパールを訪れた東洋学園大(東京)の教授から託された四間丁さんは被災した中学生に届けたいと考えている。

 手紙はネパールの首都カトマンズのカブヤ・スクールと、北部の山奥に位置するチャンディカデビ小学校の児童が書いた。「ともだち」と日本語でしたためるなどした半紙9枚、両国の国旗に「私たちはあなたをサポートします」などと書かれた画用紙19枚が寄せられた。現地の子どもたちの写真に、英語で「前向きになって」とメッセージを添えた手紙もあった。

 四間丁さんは1月末、全国の小中高校の教諭が集う授業実践発表会に参加し、地震で被災した生徒や教員の苦労も紹介した。

 会場で知り合った東洋学園大の坂本ひとみ教授が2月16~22日に研究の一環でネパールを訪問する際、現地の子どもたちに能登への手紙を書いてもらうことを四間丁さんに伝えた。坂本教授は帰国後、四間丁さん宛てにネパールからの手紙を郵送し、2月29日に届いた。

 四間丁さんは手紙に日本語訳を添えて集団避難先の施設や能登へ行く機会に中学生に届けたいとして、「ネパールの子どもたちの思いが伝わってくる。託された思いを被災者に届けたい」と話した。

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