【震災・原発事故13年】木戸川にサケの稚魚放流 福島県楢葉町 園児や小学生らが1万匹

成長して帰ってくるのを願い、木戸川にサケの稚魚を放流する園児

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から13年となるのを前に、福島県楢葉町の木戸川で4日、サケの稚魚が放流された。町内の子どもたちが成長して元気に帰ってくるよう願いを込めて稚魚を送り出した。

 放流したのは木戸川で取れたサケの卵や北海道から購入した卵をふ化させ、5センチほどに成長した約1万匹。木戸川漁協の組合員が稚魚をバケツに取り分けた。町内のあおぞらこども園の4歳児、楢葉小の4~6年生合わせて約90人が稚魚を川に放した。今年は今月下旬にかけて約160万匹の放流を予定している。

 木戸川では震災前まで年間1千万匹を超えるサケの稚魚を放流し、7万匹を漁獲していた。近年は不漁が続き、昨年の漁獲は124匹にとどまった。

 木戸川漁協の松本秀夫組合長は「4年後、多くのサケに戻ってきてほしい」と願った。

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