佐世保市が「フライング」 議決前の情報を広報誌に掲載 議会「存在無視、許されない」

 長崎県佐世保市は4日の市議会議会運営委員会で、2月末に市民に配布した広報誌「広報させぼ3月号」で、配布時点では議会の議決を得ていなかった情報を掲載していたことを明らかにした。議運には宮島大典市長が出席し「議会軽視と言われても申し開きができない重大な瑕疵(かし)。誠に申し訳ない」と謝罪した。
 市によると、フライング掲載したのは「暮らしの情報」欄で市内施設の指定管理者が決まったことを知らせるコーナーの一部。市は開会中の定例会に指定管理者選定にかかる議案を上程し、3月1日に先議案件として議決された。
 ところが、広報させぼには議会議決を見越したように2月中に作成した文章を掲載し、同27~29日に市民に配布していた。市は「配布と議決の時期の認識が甘かった」としている。
 議運では林健二議長が「議会の存在を無視した行為で決して許されることではない」として、市に問題の総括や再発防止を強く要請した。  

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