豪経常黒字、第4四半期は急拡大 GDP押し上げへ

[シドニー 5日 ロイター] - オーストラリア統計局が5日発表した2023年第4・四半期の経常収支は、鉄鉱石や石炭の輸出急増が寄与して黒字幅が大きく拡大した。経済成長を後押しし、リセッション(景気後退)リスクを和らげる見通し。

経常黒字は118億豪ドル(76億8000万米ドル)と、市場予想の56億豪ドルを上回った。第3・四半期は13億豪ドルに上方改定された。

統計局によると、純輸出は第4・四半期の国内総生産(GDP)に0.6%ポイント寄与する見通し。アナリストは0.2%ポイントの寄与を見込んでいた。

第4・四半期は政府支出も0.4%増加し、GDPを0.1%ポイント押し上げる。一方、鉱業在庫は大幅に減少し、GDPを1%ポイント押し下げるとみられる。

オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのマクロ経済予測責任者、ショーン・ラングケーキ氏は「堅調な設備投資データに加え、公的需要による若干の押し上げ効果で、GDPは非常に好調と言えないにしてもプラス成長となるだろう」と述べた。

第4・四半期GDPは6日に発表される。市場予想では前年比1.4%増に減速するとみられている。

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