「災害情報」迅速に発信 県建設業協会と群馬テレビが協定

協定を締結した青柳会長(左)と中川社長

 非常時に正確な情報を迅速に発信するため、群馬県建設業協会(前橋市元総社町、青柳剛会長)と群馬テレビ(同市上小出町、中川伸一郎社長)は4日、災害時の情報共有に関する協定を結んだ。会員数約8000人の同協会の災害情報共有システムを同社が利用可能となり、現場から届くリアルタイムの動画や写真などをテレビで伝え、県民の安全確保につなげる。

 同協会は2007年の台風9号を受け、08年に同システムを創設。本県が記録的大雪に見舞われた14年に道路の除雪状況などをX(旧ツイッター)で発信したところ反響が大きかったためシステムを「ぐんケン見張るくん」に一新した。

 これまでは国や県、市町村のみとシステムを共有していたが、能登半島地震で発生から数日が経過しても情報が錯綜(さくそう)し被害を把握しきれない状況が生じた。正確な情報を迅速に伝えたい同社と思いが一致し、協定締結に至った。

 同日の締結式で、青柳会長は「業界、行政、マスコミが一体となって掘り下げられた情報発信につながる」と期待。中川社長は「災害報道、情報発信に厚みをもたせることができ、県民生活に貢献できる」と述べた。

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