【金鯱賞】菊花賞馬ドゥレッツァ、連覇狙うプログノーシスが参戦 参考レースを振り返る

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

1番人気が好成績

大阪杯の前哨戦として中京芝2000mを舞台に争われる金鯱賞。3月開催になった2017年以降の過去7年では、1番人気が【5-1-1-0】と圧倒的な強さを見せている。春のGⅠ戦線を目指す馬が多く集まる注目の一戦。出走予定馬たちの主な参考レースを振り返る。

中日新聞杯【データ:A メンバーレベル:C】

過去7年の成績【1-1-0-2】勝率25.0%、連対率50.0%、複勝率50.0%

4頭が出走して2023年はプログノーシスが勝利。今年はヤマニンサルバム、ハヤヤッコの2頭が出走を予定している。

レースはスタートしてホウオウビスケッツがハナを奪うも、ユニコーンライオンがピッタリと外に馬体を併せる形で前半1000mを1:00.2で通過。道中は好位のインで脚を溜めていたヤマニンサルバムは、直線に入ると先行していた2頭の外に持ち出され、残り200mで先頭に立つとそのまま押し切って重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは1:58.8だった。

ハヤヤッコは道中14番手を追走し、上がり最速33.9の末脚で大外から猛追したが3/4馬身差及ばず2着という結果に終わった。

両馬とも昨年も金鯱賞に出走し、ヤマニンサルバムは7着、ハヤヤッコは4着だった。うまく立ち回ってなんとか食い下がりたいところだ。

香港カップ【データ:B メンバーレベル:A】

過去7年の成績【0-1-0-1】勝率0.0%、連対率50.0%、複勝率50.0%

12月の香港カップからの参戦は2頭と少ないが、2022年にレイパパレが2着という成績を残している。今年は金鯱賞連覇を狙うプログノーシスが参戦予定だ。

レースは1200m通過1:15.07というペースでマネーキャッチャーが逃げる展開。4番手を追走していたロマンチックウォリアーは抜群の手応えで直線に向き、堂々先頭へ立った。一旦は後続を完全に突き放すも、ルクセンブルクとヒシイグアスにジワジワと詰め寄られ、ゴール前は接戦となったが短アタマ差凌いで連覇を達成した。

プログノーシスは後方2番手のインを追走。直線は馬群の狭いところを割って伸びるもロマンチックウォリアーから0.15秒差の5着だった。今春も金鯱賞から香港へのローテーションが予定されているが、戦ってきた相手を考えるとここでは力上位。連覇の可能性は十分ありそうだ。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

菊花賞【データ:なし メンバーレベル:B】

過去7年で出走馬なし

スタートして1周目の4角を迎えたところでハナを奪ったのはドゥレッツァ。1000mを1:00.4で通過したが、向正面でパクスオトマニカ、2周目の3角でリビアングラスが先頭に立つなど入れ替わりの激しいレースとなった。それでも自分のペースを貫いたドゥレッツァが残り200mで後続を振り切ると、2着に3馬身半差をつけ3:03.1というタイムで完勝。5連勝でGⅠ制覇を飾った。

ここまでの結果から決して世代レベルが高いとは言えないが、皐月賞馬ソールオリエンス、ダービー馬タスティエーラを完封した内容は高く評価できる。ライバルたちをあっさり蹴散らしても不思議ではない。

中団からレースを進めたシーズンリッチ、ノッキングポイントは距離が長かったということもあるが、2周目3角のペースアップでポジションを下げてしまい、12、15着という結果だった。

シーズンリッチは毎日杯でノッキングポイントを破って勝利、ノッキングポイントは新潟記念で古馬相手に重賞勝ち。両馬とも適距離に戻っての巻き返しに期待する。

日経新春杯(2022年)【データ:C メンバーレベル:C】

過去7年の成績【0-0-0-4】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0%

4頭が出走して23年ハヤヤッコの4着が最高着順となっている。

中京芝2200mが舞台だった2022年の日経新春杯。レースはトップウイナーが主導権を握り、縦長の隊列で1000mを1:00.2で通過。中団の9番手を追走していたヨーホーレイクは勝負所の4角で徐々に外へと進路をとり、直線は大外から伸びて2着ステラヴェローチェに3/4馬身差をつけて勝利した。今回は2年2か月ぶりの実戦となる点がどうかだが、実績ある中京コースでどのような走りを見せてくれるか注目が集まる。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。



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