スタジアムシティホテル長崎 10月開業、「人間力」で差別化 粂野総支配人インタビュー

スタジアムシティホテル長崎の総支配人に就いた粂野氏=長崎市、ジャパネットホールディングス万才町オフィス

 長崎市幸町に建設中の複合施設「長崎スタジアムシティ」内に入るホテルの総支配人に2月1日付で就任した粂野(くめの)隆史氏(55)が長崎新聞のインタビューに応じ、開業後のスタッフの人数について「300人ぐらい」との見通しを明らかにした。10月14日の開業に向け、ホテルの経営戦略について聞いた。

 -抱負を。
 ホテル業界に35年近くいるが、オープニングは得意分野で6軒目。労力と時間をすごく使うが、しっかりと軌道に乗るまでやっていく。泊まるだけではなく、デスティネーション(目的地)ホテルを作っていきたい。

 -なぜ長崎へ。
 兵庫県出身で長崎は縁もゆかりもない。前職(クロスホテル統括総支配人)を辞めるつもりもなかったが、面白いプロジェクトだったので共感し参画した。今年のジャパネットグループの会社テーマである「ドリームキラーに勝つ」という言葉が、私の考えと似ていることもあった。「やっても無理だろう」ということに対し、真っ向から立ち向かって勝利を得ようみたいな。

 -注力したいことは。
 人やチーム作りが第一優先。人工知能(AI)が今すごく普及している中でも、人間にしかできないサービスがある。しっかりとした楽しいチームを作って、お客さんに提供していく。

 -スタッフは何人か。
 300人ぐらいで運営していく想定。新卒はもちろんだが、契約・パート・アルバイトも採用予定で、異業種からもある。今春はジャパネットグループ全体で約90人、スタジアムシティで約50人を採用する。50人の中からホテルに配属される。若いスタッフからもどんどんアイデアを出してもらって、それを形にしていく。長崎出身で長崎をよく知る人、外から入ってきて長崎を知ろうとする人、その両方の力、知恵、知見を集約していきたい。

 -教育が大切になる。
 これまで培ったノウハウを生かしつつ、外部トレーナーも招きながら社内研修を予定している。専門家も入れて、カリキュラムを組んで、しっかりトレーニングしていく。他県のホテルの現場に入る研修もしたい。教えるだけではなく、フォローアップもして、開業後も経過を観察できれば。

 -競合他社との差別化は。
 人間力。特にコンシェルジュチームは、他のホテルより強いものを作り上げていきたい。豊富な知識を持つスタッフがお客さんに提案できるようにしたい。

© 株式会社長崎新聞社