「役職者は全員退任してもう」と電話連絡、「辞任届」も一方的に送付【社会福祉法人贈収賄事件】

静岡市の社会福祉法人の理事長選任をめぐり、元理事長の医師ら3人が逮捕された事件で、法人の関係者に対して「理事などの役職者は全員退任してもうらことになった」という連絡が一方的に行われていたことが関係者への取材で分かりました。

社会福祉法違反(収賄)の疑いで逮捕・送検されたのは、静岡市清水区の社会福祉法人の元理事長で医師の男(48)、社会福祉法違反(贈賄)の疑いなどで逮捕・送検されたのは後任の理事長の男(43)と団体職員の男(52)です。

警察によりますと、当時、理事長だった医師の男は、男(43)を理事長にするなどの依頼を2人から受け、その対価として現金2000万円を受け取る約束をした疑いが持たれています。

男(43)は2022年10月1日に医師の男の後任として理事長に就任。

理事長の変更には評議員会の開催などが必要ですが、関係者などによりますと、この際、開かれていなかったことが分かっています。

また、当時の法人の関係者に対して「理事や評議員の役職者は全員退任してもうらことになった」という連絡が電話で行われ、「辞任届」の用紙が一方的に送られていたことも新たに分かりました。

警察は団体職員の男(52)らが社会福祉法人の資金などを狙って一連の犯行を計画した可能性が高いとみて捜査を進めています。

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