日本とは異なり「誠意を感じた」 韓国に渡った元西武選手が語った日韓野球の「相違」

プロ野球西武の元選手で韓国プロ野球(KBO)のサムスン・ライオンズに所属するデビッド・マキノン内野手(29)が日韓野球の相違に言及した。韓国メディア「毎日新聞」(WEB版、日本の毎日新聞とは無関係)が2024年3月4日に報じた。

「戦力としてだけでなく家族の一員として迎え入れてくれる」

マキノンは大リーグのロサンゼルス・エンゼルス、オークランド・アスレチックスを経て23年に西武に入団。西武では127試合に出場し打率.259、15本塁打、50打点をマークし、出塁率と長打率を合わせたOPSは.728だった。

23年シーズンオフに保留者名簿から外れるも、当時のスポーツ紙の報道によると西武は残留交渉を進めていたという。交渉は決裂したとみられ、23年12月にサムスン・ライオンズがマキノン入団を発表した。

サムスン・ライオンズは開幕に向けて2月に沖縄県内で春季キャンプを張り、マキノンも合流した。マキノンは「毎日新聞」の取材に対して「(韓国は)日本とは違い戦力としてだけでなく家族の一員として迎え入れてくれて感謝している。日本では尊重されないと感じたが、私と接触したサムスン側からは誠意を感じた」と語ったという。

チームの若手の中に英語を話すことができる選手が数人おり、マキノンとコミュニケーションをとっているという。すでにチームに溶け込んだ様子のマキノンは「みんな仲良くなれるように助けてくれる。本当に良い仲間たちだ。新シーズンへの期待が大きい」と意気込みを見せた。

「韓国の投手は日本の投手に比べてフォークボールが少ない」

記事によると、マキノンは春季キャンプ前に関係者から韓国プロ野球の情報を得て独自に分析したという。日本球界での経験を踏まえ韓国野球の違いに言及した。

「韓国の投手は日本の投手に比べてフォークボールが少なく、大リーグに比べて平均球速は少し落ちるが球種と制球力は良いと聞いた。ストライクゾーンの隅を突くボールにどれだけうまく対処するか。速いボールを見逃さずに打ち取るかが重要だと思う」

さらに「フェンスの外にボールを放つ力がある。速くなくても、一生懸命に積極的にプレーする。アメリカと日本で初対戦の投手との経験が多いので、新しいリーグに早く適応できるだろう。新シーズンに向けてワクワクしている」と語ったという。

サムスン・ライオンズには23年シーズンまで広島でプレーしたホセ・ピレラ内野手(34)が所属していた。ピレラは21年シーズンから3年間プレーし、22年シーズンは打率.342、28本塁打、109打点をマーク。23年シーズンは打率.285、16本塁打、80打点でオフに退団した。マキノンはピレラの代わりとして期待されている。

© 株式会社ジェイ・キャスト