鳥取大学は5日、2月25日に行われた一般選抜前期日程の試験で、理科の問題に出題ミスがあったと発表しました。このミスによる合否結果への影響はないということです。
鳥取大学によりますと、出題ミスがあったのは2月25日に行われた前期日程の理科(生物基礎・生物)の試験で、302人が受験しました。
出題ミスは、大問II〔1〕の(1)で、正しくは「細胞を取り扱う技術に加え」とするところを、「細胞を取り使う技術に加え」としてしまっていました。
試験の翌日に、答案採点担当者がミスを発見したということです。
この理科を選択科目として課した学部・学科は、医学部(医学科、生命科学科)、工学部(科学バイオ系学科)、農学部(生命環境農学科、共同獣医学科)でした。
この設問の配点は1点で、大学では、問題の構成や設問内容、実際の解答状況から、この誤字による解答への影響は無いと判断。受験者全員への加点対応はせず、合否結果への影響もないということです。
鳥取大学の合格発表は6日に行われます。
また大学は、去年2月25日に行った令和5年度の一般選抜前期日程において、同じく理科(生物基礎・生物)で採点ミスがあったと発表しました。
今年1月26日に、学外者から、公表中の解答例に誤りがあるのではないかとの指摘があり、検証と答案の再点検を行った結果、採点ミスがあったことが判明したということです。
採点ミスがあった問題は、大問V(1)の(1)で、正解を「競争」(別解として「種間競争」「生存競争」も可)として採点を行っていましたが、「種内競争」も別解として認められるべきだったということです。
受験したのは343人で、この理科を選択科目として課した学部・学科は、医学部(医学科、生命科学科)、工学部(科学バイオ系学科)、農学部(生命環境農学科、共同獣医学科)でした。
この設問の配点は1点で、大学では、採点をやり直し「種内競争」も正解として得点修正を行い合否判定資料を再作成。改めて合否判定を行った結果、これまでの合否判定に影響はなかったということです。
今回の件につき大学は「厳正・確実であるべき入学試験においてこのような事態を引き起こし、受験された皆様をはじめ関係者の皆様には、多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。今回の事案を厳粛に受け止め、今後このようなことが生じないよう試験問題の作成・点検をより一層入念に行うなど、再発防止を徹底し、信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。