レバノン・イスラエル紛争解決、ラマダン中に協議開始=ミカティ首相

[ベイルート 5日 ロイター] - レバノンのミカティ暫定首相は5日、レバノンとイスラエルの国境沿いの敵対行為を終わらせるための間接協議が、来週始まるイスラム教のラマダン(断食月)中に開始されると明らかにした。

レバノンとイスラエルの国境沿いではレバノンの親イラン武装組織ヒズボラとイスラエル軍との交戦が続いており、イスラエルのガラント国防相はこの日、状況は軍事的エスカレーションに近づいていると述べた。

ミカティ氏はレバノンの放送局アルジャディードのインタビューで、レバノンの南側の国境沿いでの長期的な安定には、イスラエルがレバノンの領土保全に対する侵害をやめ、国境沿いの占領地を返還する必要があると指摘。ヒズボラに近いレバノン議会のナビ・ベリ議長が、4日にベイルートを訪問した米国のホッホシュタイン特使が口頭で提案した案を検証していると述べた。

ミカティ氏によると、ホッホシュタイン特使の提案には、2006年にヒズボラとイスラエルの間の戦争を終結させた国連安全保障理事会決議1701の完全履行に向けた方策が盛り込まれているほか、アラブ諸国などが支援する「南レバノン開発計画」も含まれている。

ただ、レバノンはこの提案に疑問を持っているとし、ベイルート訪問後にテルアビブに向かったホッホシュタイン特使と再度協議すると述べた。

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