5日は二十四節気のひとつ「啓蟄」 大田原市の下侍塚古墳で小中学生らが「こも外し」

とちぎテレビ

5日は冬ごもりしていた虫たちが地上に出てくるころとされる、二十四節気のひとつ「啓蟄」です。

国の史跡に指定されている古墳の松の木を害虫から守るために冬の間巻かれていた「こも」を外す作業が、大田原市で行われました。

恒例の「こも外し」が行われたのは、大田原市湯津上にある国の史跡に指定されている下侍塚古墳です。

およそ90本の松の木を害虫から守るため、地元の有志でつくる「侍塚古墳松守会」が、保護活動を行っています。毎年、10月の「霜降」の日に地元の小中学生が参加して「こも」を巻き、啓蟄に合わせて外しています。

5日は地元の文化財を後世に残す大切さを感じてもらおうと、松守会のメンバーのほか、湯津上小学校の6年生や湯津上中学校の1年生、合わせておよそ80人が作業に当たりました。

下侍塚古墳の松の木は、今から330年以上前の江戸時代に徳川光圀の命で国内で初めて学術的発掘調査を行った後、古墳を保護するために植えられたとされています。

この日の午前9時の大田原の気温は4.1度と、真冬を思わせる寒さの中、子どもたちは地域の人たちと一緒に、丁寧にこもを外したり地面に落ちた枯れ枝を拾い集めたりしていました。

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