米大統領、ガザ停戦合意は「ハマスの手に」 事態打開なお見えず

Nidal al-Mughrabi Bassam Masoud

[ワシントン/カイロ/ラファ(ガザ) 5日 ロイター] - バイデン米大統領は5日、パレスチナ自治区ガザへの支援拡大に向け停戦は必要で、停戦に合意するかどうかはイスラム組織ハマスの手に委ねられていると述べた。

ハマス、カタール、エジプトの担当者はカイロで3日目の交渉を行ったが、事態打開の兆しは見えていない。来週初めに始まるイスラム教の断食月ラマダンまでに40日間の停戦を実現しようとしている。

ハマス側に提示された合意案によると、一部の人質解放と引き換えにガザでの飢餓回避に向け支援が拡大される。また、全人質のリストを明らかにすることをハマスに求めている。

バイデン氏は記者団に、イスラエルは協力的だとし、交渉の行方はハマスに委ねられていると発言。「ラマダン期間中も戦闘が続く状況になれば非常に危険だ」とした。

この日は、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)がカタールのムハンマド首相と会談。ホワイトハウスは声明で「停戦の第1段階はガザ住民への人道支援拡大を可能にし、より永続的な取り決めと持続的な平穏さを確保する時間と空間をもたらす」と述べた。

一方、ハマス幹部のオサマ・ハムダン氏はベイルートで、イスラエルの攻撃停止、軍撤退、全てのガザ住民の帰還という要求を繰り返した。捕虜交換は停戦後に行われる必要があるとも述べた。

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