アブダビ国営石油、昨年のAI活用で5億ドルの付加価値創出

Yousef Saba

[ドバイ 5日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)は5日、同社では昨年の人工知能(AI)の活用によって5億ドルの付加価値が創出されたと発表した。

ADNOCは既に油田運営や経営判断などに30のAIツールを統合しており、この技術を今後も展開していく方針だ。

同社は油田運営の機器を遠隔監視するAI関連プログラムの導入により、想定外の操業中断が大幅に減り、効率性が改善したと指摘。AI技術はまた、資源調査や掘削・生産の支援、資源管理などで「中核的な役割」を担っており、生産能力の向上とエネルギー消費量の削減に寄与していると説明した。

さらに同社は、AIの活用により2022年から23年にかけて二酸化炭素の排出量を100万トンも抑制できたという。

同社のソフィー・ヒルデブランド最高技術責任者(CTO)は「こうした取り組みの多くがプロセスの自動化と最適化を推進した」と指摘。それによって設備投資や生産などの効率性が改善したと話した。

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