マカオと東京など往来する航空機内で窃盗繰り返す…中国人の男逮捕

航空機内窃盗事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

 マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中国本土居民)の男(46)をマカオ国際空港内で逮捕したと発表。

 昨年(2023年)11月14日、マカオ人の男性よりマカオから東京に向かうフライトに搭乗していた際、荷物棚に収納していた自身の手荷物を見知らぬ男に探られているのに気づき、すぐに制止した上で取り返したとする通報が寄せられたとのこと。

 通報を受けた同局が捜査に着手し、男の身元を割り出すと同時に、過去に発生した同種の機内窃盗事案の分析を進めていたところ、今年(2024年)1月15日にもこの男が搭乗していたとみられるマレーシア・クアラルンプールからマカオへ向かう機内で旅客が荷物棚に収納していたバックパック内からポチ袋に入れていた香港ドル及びマレーシアリンギットの現金を盗まれる被害が発生していたことがわかったという。

 その後、3月3日に男が東京からマカオへ向かうフライトに搭乗しているとの情報を掴み、同局がマカオ国際空港で男を逮捕。男に対する調べを行う中、このフライトでも機内でマカオ人の男性から上述の2件と同様に20万円の現金とブルートゥースイヤホンを盗まれる被害に遭ったとする通報があったとのこと。男は逮捕時にこの被害者から盗んだとみられる所持していた20万円、また別件の窃盗で得たとみられる69万1000円及び外貨を所持していたという。

 同局がさらに余罪について調査を進めたところ、2011年4月14日にも上海からマカオへ向かう機内で発生した同種の窃盗事案についても男の関与が明らかになったとのこと。なお、4件とも被害者が就寝中やトイレを使用中に犯行が行われ、発覚を遅らせる細工もなされていたという。

 なお、男は同局の調べに対する協力を拒否しているが、捜査を通じて上述の4件につき男の関与が濃厚とし、加重窃盗罪で検察院送致するとした。

 同局では本件を受け、市民及び旅客に対し、公共交通機関を利用する際、身分証、現金、貴重品などに注意を払い、窃盗被害を防ぐためにも荷物棚に収納したり、預け入れをしないよう呼びかけた。

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