「美食都市」に鶴岡市 全国5市、専門誌など創設「アワード」受賞

美食都市アワードの受賞を受け、記念写真に納まる関係者たち=鶴岡市役所

 美食を生かした都市づくりを進めるため、専門誌などが新たに創設した「美食都市アワード」が5日発表され、鶴岡市など全国5都市が受賞した。他は金沢、京丹後(京都)、帯広(北海道)、雲仙(長崎)の各市。鶴岡市は在来作物や精進料理といった食文化の継承、産学官を巻き込んだ地元の料理人の活躍などが評価された。

 同アワードは、美食を通じた地方都市の魅力づくりなどを考える「美食都市研究会」と雑誌「料理王国」が創設した。橋爪紳也大阪公立大教授を審査委員長とし、51都市のうち、10都市を最終候補に選定。地域特有の食に対して意欲的なシェフやレストランの存在、生産者と特産品、自治体の取り組みなどを重点項目として審査し、5都市を認定した。鶴岡市では、イタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」のオーナーシェフ・奥田政行さんらの活躍なども評価された。100万人以上の大都市は対象外。

 鶴岡市役所などを結んで行われたオンライン会見で、橋爪教授は「美食を市のアイデンティティーに掲げた取り組みが称賛された」と説明した。皆川治市長と市内料理店の関係者5人がトロフィーを受け取り、皆川市長は「ユネスコ食文化創造都市認定から10周年の節目の年。受賞を広くPRし、地域一丸となって取り組みを進める」と喜んだ。同アワードは2025年から公募式とし、受賞都市によるネットワーク構築などを目指すという。

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