今季から名門ミランの10番を背負うポルトガル代表FWラファエル・レオン。
24歳のアタッカーが、『Corriere della Sera』のインタビューで様々な話題について語った。その一部を紹介する。
「(君は美しいゴールしか決めたくないみたいだけど、それは欠点かもしれないね)
そうだね、その通りさ。美しいゴールは大好きだ。もちろん、もっとやりたいとは思っている。とはいえ、僕はアシストもするし、完成されているよ。
今のサッカーはスタッツや数字ばかり。それは好きじゃないね。サッカーは魔法であり、喜びだ。
みんなが数字しか考えていないのはムカつくね。悪い試合をしてもゴールを決めたら、『Wow』と言われる。それは嫌いだ。なぜなら、みんな楽しまなきゃいけないからさ。そうなったら、僕も楽しまなきゃいけない。自分は美を追求する。美学さ。サッカーでもファッションでも音楽でも恋愛でもね。
(SNS界でもスターで、Instagramのフォロワー数は600万人もいるね)
SNSは危険だ、ポジティブな世界じゃない。ヘイトや悪意が多すぎる。そこで学んだものはない。
仕事上必要だから使っているけれど、好きではない。SNSにはスマイルが少ない(彼は最近『スマイル』という自伝を出した)。
(人種差別への投稿は話題になったけれど)
残念なことにSNSにもそれ以外でもそういう人間はいる。家庭や学校での教育が欠けていることが多い。
自分がやったことを分かっていないんだ。それが問題さ。人種差別主義者は自分が人種差別主義者だと気付いていないことが多い」
サッカー界ではデータ・スタッツによる可視化が進んでいるが、そこばかり注目されることに辟易しているようだ。
少年時代にエミネムにはまったというレオンは叔父がDJだそうで、自らもセカンドアルバムを制作中。ファッションについては父から情熱を受け継ぎ、引退後はサッカー界に残るつもりはなく、ファッション業界に進出するかもしれないとのこと。
その父は18歳の時に働くためにアンゴラからポルトガルに移住。レオンは「お金は大切だけど一番ではない。父は裕福ではなかったけれど幸せだった。父は僕の将来のためにアンゴラを去った。多くの教訓をくれた。なによりも仕事の大切さ。だから家族に恩返しをするために全力を尽くしたい。自分の才能で何かをするチャンスがある。リールでの最初の給料で買ったのは、家族のための家だった」と話している。
そんな彼は自分のために高級時計のロレックス サブマリーナーを買ったこともあったというが、「あれは美しかったね。ちょっと成功したことを表すものだった。でも、もうないんだ。親友のひとりが一緒に休暇から戻るどこかの飛行機で失くしてしまってね。1週間、彼とは口をきかなかった…時計はなくなったけれど、彼は親友のままさ」という話もしている。