越前がにの漁獲額、3週間残して過去最高 2023年シーズン福井県まとめ、天候に恵まれ

漁獲量が好調だった今季のセイコガニの競りの様子=2023年11月8日、福井県坂井市の三国漁港

 今季の越前がに漁が好調に推移している。福井県の2月末時点のまとめによると、漁獲合計金額(卸値)は前年同期比9.3%増の22億1349万円で、漁期を3週間残して過去最高を更新した。天候に恵まれシーズンを通して供給が安定したほか、漁1回当たりの漁獲量規制などにより、漁獲単価はほぼ前年並みを維持している状況だ。

 全体の漁獲量は、資源量が回復していることや天候に恵まれたことから前年同期比8.1%増の373.6トン。金額を漁獲量で割った1キロ当たり単価は1.1%増の5924円だった。

 内訳を見ると、漁期が昨年12月末までだったセイコ(雌ズワイ)の漁獲量は前年同期比8.6%増の178.8トン、漁獲金額は同4.9%増の5億3614万円、単価は2999円で同3.5%減だった。セイコの漁獲量は、漁期が現在と同じになった2013年シーズン以来で最も多く、過去20年で見ても2006年シーズン(漁期1月10日まで)に次いで2番目に多かった。

 一方、3月20日までが漁期の雄のズワイは、2月末時点で前年同期比28.0%増の178.1トンを漁獲。金額は12.9%増の16億4810万円、1キロ当たり単価は11.8%減の9254円だった。

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