「この瞬間を待っていた」井上尚弥vsネリの統一戦に海外記者ら熱視線! 34年前の“タイソン超え”を期待する声も

ついにビッグマッチが実現した。

3月6日、ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が都内で記者会見を開き、5月6日に元世界2階級王者でWBC同級1位のルイス・ネリ(メキシコ)と東京ドームで対戦すると発表した。

黄金に輝く4つのベルトを報道陣の目の前に置き、記者会見に臨んだ井上は「すごくモチベーションが高い」と話し、大舞台でのタイトルマッチに腕を鳴らす。続けて、「強豪を迎えるにあたり、気を引き締めていかないといけない」と対戦するネリに警戒心を払いながら、「白熱した試合になる」と断言した。

一方のネリは「再び日本の地を踏むことができて嬉しい」と述べた直後、「皆さんに申し訳なかったと、まず謝りたい」と謝罪。過去に日本での試合で体重超過、ドーピング陽性など大きなトラブルを起こした自身の振る舞いを詫びて、頭を下げた。

続けて、「私はいま、大変集中してきちんと練習してます。皆様を2度も裏切ってしまいましたが、今回はきちんと調整をしています」と改心を強調。無敵の日本人ファイターと、当日は正々堂々ファイトすることを誓った。
”モンスター”と”悪童”の世紀の一戦は、世界中のボクシング関係者から早くも期待の声が寄せられている。

英メディア『talkSPORT』で、長年ボクシング記者を務めているマイケル・ベンソン氏は自身のX(旧ツイッター)に「ついに発表された!」と書き出し、「ナオヤ・イノウエが5月6日に東京ドームでルイス・ネリとWBA・WBC・IBF・WBOスーパーバンタム級の4つの王座を懸けて防衛戦を行なう」と報告。興奮を隠し切れなかった。

同じく米放送局『ESPN』のサルバドール・ロドリゲス記者は、井上とネリが隣で座る記者会見の様子を激写し、それをSNSに投稿。「この瞬間を待っていた。2人は記者会見に出席した」と緊張感に包まれた会場の雰囲気をリポートした。

そして、同氏は再びSNSを更新。井上が防衛戦で立つ東京ドームが34年前、歴代最強ボクサーと称されるマイク・タイソンがジェームス・ダグラスに、まさかの敗北を喫し、「スポーツ史上屈指の番狂わせ」としてボクシング界に語り継がれる伝説の舞台だと説明したうえで、「試合会場は5万人のファンを収容できる。重要なのはリングの上で何が起こるかだ」と綴り、これまで以上の激しいファイトを予想している。

紆余曲折ありながら、大舞台でのタイトルマッチにこぎつけた井上とネリ。世界中のボクシング関係者が、世紀の一戦に熱い視線を注いでいる。

構成●THE DIGEST編集部

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