ホーナー代表がフェルスタッペンのマネージャーと会談。レッドブルF1陣営の緊張緩和を目指す

 報道によると、レッドブルF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、レッドブル陣営の緊張を和らげるために、月曜日にドバイでマックス・フェルスタッペンのマネージャーであるレイモンド・フェルミューレンと会談を行ったという。

 現世界チャンピオンたちは論争の嵐に巻き込まれている。バーレーンで行われたF1の開幕戦でフェルスタッペンが圧倒的な勝利を収めてからわずか数時間後、ホーナーとフェルスタッペン家の間の緊張は高まった。

2024年F1第1戦バーレーンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝

 2月28日、ホーナーは女性従業員に対する不適切行為の疑惑について、レッドブルから潔白であることを証明された。しかし翌日、ホーナーと女性従業員の間の数十に及ぶ思わせぶりなメッセージを含む“関係書類”が、匿名でF1パドックの関係者147人に電子メールで送信されたことで、ホーナーの一件はふたたびスポットライトのなかに戻された。

 土曜日の夜遅く、マックス・フェルスタッペンの父ヨスは息子がバーレーンGPで圧倒的な勝利を収めた後に、ホーナーがレッドブル・レーシングの指揮を取り続けることに強く反対する意見を公に表明し、火に油を注いだ。『Daily Mail』との痛烈なインタビューのなかでヨスは、ホーナーが彼の役職に留まるとレッドブルは「バラバラになる」リスクがあると断言し、チームが崩壊の危機に瀕していることを示唆した。

 関係修復のため、ホーナーはレッドブル・レーシングの上層部メンバー数人を伴い、月曜日にドバイでフェルミューレンと対面でのミーティングを行った。注目すべきは、ヨスもマックスも出席していなかったことであり、緊張をさらに煽ることなく、このデリケートな状況に対処しようとする試みがあった可能性が示唆されている。話し合いの詳細は非公開のままだが、ある情報筋は会談が「うまくいった」と報告しており、解決の可能性に向けた希望がかすかに見えている。

2024年F1第1戦バーレーンGP レイモンド・フェルミューレン、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ヨス・フェルスタッペン

 なおヨスは、今週ジェッダで開催されるF1第2戦サウジアラビアGPには同行しないことを選択したと報じられている。しかし、ヨスは来週末にベルギーで開催されるラリーに出場することが決まっていたため、サウジアラビアGPはそもそも彼のスケジュールに含まれていなかったことが明らかになった。

 ホーナーは、イギリスの雑誌『BusinessF1』が発表した長い調査記事に含まれている“不正確な”新たな告発をめぐって、同誌に対し法的手段に出た。月曜日、同誌のウェブサイトは記事公開後にインターネットのトラフィック増加によりダウンした。『Harbottle&Lewis』のホーナーの法務チームは、同誌が“違法”かつ中傷的な記事を掲載したとして2通の法的書簡を迅速に送付し、同記事はホーナーがわいせつなメッセージを交換したとされる従業員の身元を明らかにしているため、プライバシーとデータ保護の権利も侵害していると主張した。ホーナーの法定代理人は、レッドブル・レーシングのチーム代表に多大な損害を与えたことを理由に、記事の即時削除を要求した。

 現F1世界チャンピオンたちにとって、課題はまだ終わらない。近い将来、チームと親会社のレッドブルGmbHは、極めて重要な決断に直面することになる。彼らはコースにおいて集中力と競争力を維持しながら、大きな内部紛争を乗り切ることができるだろうか? レッドブルが嵐を乗り切って団結したチームとして強くなることができるのか、それともチームの存在そのものを危うくするような大きな打撃を受けてしまうのか、時が経てば分かるだろう。

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