コロンビアの“英雄”ファルカオに3度目の母国帰還の可能性…ラージョとの現行契約は今夏まで

ラージョ・バジェカーノに所属するコロンビア代表FWラダメル・ファルカオに今夏、“3度目”となる母国帰還の契約が用意されているようだ。5日、スペイン紙『アス』が報じている。

自国代表の歴代最多得点記録を保持する“エル・ティグレ”のキャリアも、いよいよ結末が近づいている。1986年2月10日生まれの現在38歳は、リーベル・プレートでプロキャリアを始めた後、欧州複数クラブに在籍。ポルトとアトレティコ・マドリードでヨーロッパリーグ(EL)を制するとともに、2度の大会得点王に輝いた。また、4年間在籍したモナコではクラブ公式戦通算83得点を記録し、リーグ・アン優勝も経験。2021年夏に8年ぶりのラ・リーガ復帰として、ガラタサライからラージョ・バジェカーノに加入すると、“エレベータークラブ”の1部リーグ定着に大きく貢献している。

そんなファルカオに対して、コロンビア1部リーグに所属するミジョナリオスが熱烈なラブコールを送っているとのこと。『アス』によると、同クラブはファルカオ獲得を長年に渡って夢見ており、実現には至らなかったものの、昨夏と今冬にもそれぞれオファーを提出していたという。そして来たる夏、ミジョナリオスは3度目のオファーを用意しており、スポーツ面や金銭面、さらには自国スターの帰還という感情面などの要素を通じて、説得を試みるようだ。

当のファルカオの状況だが、ラージョ・バジェカーノとの現行契約は今夏に満了を迎える。今シーズンはここまで公式戦19試合に試合に出場しているが、プレータイムは346分間。先発した試合は『1』で、ラ・リーガでは『0』と加入以降最小の数字に。ただ、ゴールへの嗅覚は衰えていない。今シーズンに限れば、前述した出場時間で公式戦4得点を記録。その他、2021-22シーズンには第2節から第4節にかけて3戦連続得点を挙げており、その3試合でのプレータイムが97分間だったなど、ここぞというときの勝負強さは健在である。

欧州に夢を見た“青年”が、国民から夢を見られる“英雄”となって帰還する。途中、前十字じん帯の大ケガでブラジルW杯を棒に振ったファルカオにとって、決して順風満帆なキャリアとは言えないのかもしれないが、この素晴らしい旅路のゴールを母国に求めることになるのだろうか。

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