【早出し】乗り心地、一足先に体感 新型つばさ「E8系」試乗会

雪煙を上げながら山形市街地を走行する山形新幹線つばさ新型車両E8系=6日午前10時4分

 山形新幹線つばさに導入される新型車両「E8系」の営業運転開始を前に、JR東日本は6日、県内で関係者と一般向けの試乗会を開いた。県内各地から抽選で指定席を確保した家族連れなど、約300人が真新しい車両に乗り込み、一足早く乗り心地を確かめた。

 一般向けの新型車両は午後3時20分に山形駅を出発進行。新庄駅を目指した。滑るように発進し徐々に加速すると、在来線区間では最高となる時速130キロに到達。雪を巻き上げながら、風を切り、出羽路を進んだ。

 山形市松波1丁目、会社員鎌上優大さん(27)は0歳の長男と試乗し「揺れが少なく、不自由なくおむつ交換もできた。どんな人にも優しい新幹線だと感じる」と話した。E8系には電子制御で車体の揺れを抑える特殊なサスペンションが全車両に装備されている。

 E8系は空気抵抗を減らすため、先頭車両の「鼻先」が現行のE3系より3メートル長い9メートル。宇都宮-福島間を現行より時速で25キロ早い最高速度300キロで走行する。東京-山形間は現行より4分短い最速2時間22分で結ばれる。営業運転は今月16日の始発からとなる。

 6日朝は、福島県郡山市のJR郡山駅で、東京発新庄行きの山形新幹線つばさがホーム停止位置から500メートル離れて止まるオーバーランが発生。一般の試乗に先立ち行われた、報道関機関や自治体など関係者向けの試乗は、オーバーランの影響で約40分出発が遅れた。

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