VRで五箇山ツアー体験 南砺市、映像を制作 訪日客向け、合掌集落を360度満喫 

サムミヨル社長(左)の説明でVRゴーグルを着けて映像を確認する田中市長=南砺市役所

 南砺市と映像・メディア制作のセイロガイ(東京)は世界遺産の五箇山合掌造り集落の観光をVR(仮想現実)で体験できる映像を制作した。ゴーグルを装着して英語の解説を聞きながら、360度の風景を楽しめる。インバウンド(訪日客)向けに県外のイベントや出向宣伝で活用する。

 映像は7分間で、元ミスシンガポールでセイロガイのリン・レイチェル取締役COO(最高執行責任者)が相倉、菅沼合掌造り集落を訪ね、民宿内でのこきりこ鑑賞や五箇山和紙の紙すきを体験する。住民の暮らしやドローンからの景観も紹介した。事業費は550万円、デジタル田園都市国家構想交付金を活用した。

 田中市長は「高画質の美しい映像だ」と述べ、2025年の大阪・関西万博に向けた活用や五箇山以外の映像を増やす考えも示した。QRコードからスマートフォンでもアクセスできる。スマホは日本語字幕もある。

 市役所で6日、田中市長、セイロガイのユエン・サムミヨル社長、レイチェル取締役が記者会見し、中島慎一菅沼区長、市観光協会の川合声一会長らが同席した。

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