中国人観光客がシンガポール旅行に二の足?その原因は―シンガポールメディア

シンガポールメディアのザ・ストレーツ・タイムズは2日、中国のネット上でシンガポールの物価が高すぎるため旅行できないとの話題が注目を集めていると報じた。

シンガポールメディアのザ・ストレーツ・タイムズ(海峡時報)は2日、中国のネット上でシンガポールの物価が高すぎるため旅行できないとの話題が注目を集めていると報じた。

記事によると、成都市在住の28歳の女性は春節(旧正月)の連休でシンガポールを訪れたが、食費や交通費が予想以上にかかり、全体の旅費が30%オーバーしたという。2月9日にビザ免除協定が正式に発効してから、シンガポール旅行の費用の高さを中国メディアもたびたび取り上げてきた。

現在、中国とシンガポールは相互にビザなしで30日間滞在できることから、シンガポールに向かう中国人観光客が増加している。しかしコカ・コーラ1本11元(約230円)という物価の高さから「シンガポール行きで免除されるのはビザだけであって費用ではない」「シンガポールに行ったビザ免除第1陣の中産階級たちはすでに“破産”している」といった声がネット上で飛び交っている。

また、一部では地下鉄車内での飲食や公共の場でのごみのポイ捨て、痰吐きなどのマナー違反で高額の罰金が科される規定があることも中国人のシンガポール行きを委縮させる要因になっているとの声もあるという。ただ、これについてはシンガポールの規定を称賛し、中国も導入すべきという声も上がっているようだ。

記事は、「中国人はかつてシンガポールにとって最大の観光収入源だったが、コロナ後、彼らは旅行への支出を控えている。シンガポールドルが高騰していることも、シンガポール旅行のコストを押し上げている」と指摘。オーバーシー・チャイニーズ銀行の中華圏責任者である謝棟銘氏の言葉として、「現在の為替相場を受けて、マレーシアやインドネシアなどの観光客もシンガポールは高くなったと感じているかもしれない」と伝えた。(翻訳・編集/北田)

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