昔ながらの稲作再現 足利で伝統の「御田植祭」 秋の豊作祈る

稲に見立てた「わら」で田植えを再現する早乙女たち

 【足利】秋の豊作を祈願する「御田植祭」が3日、福富町の御厨(みくりや)神社で行われた。

 300年以上続くとされる市民俗文化財。境内の一角をしめ縄で囲い田んぼに見立て、昔ながらの稲作を再現する。

 祭りには、白装束を着た白丁5人と早乙女3人が参加した。まずは白丁が鎌での草刈り、すきやくわを使った田起こしなどを行った。その後、早乙女たちを中心に、苗や稲に見立てた「わら」を使って、田植えや稲刈りの所作を披露した。初めての参加者もいる中、全員が丁寧な動作で各場面を演じきった。

 末吉和美(すえよしかずみ)総代長(65)は「今後も絶やさずに盛り上げながら続けたい」と話した。

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