ウクライナと福島の風景写す作品展 原発事故で失われた世界表現

ウクライナと福島の風景を写す写真やアートの作品展が、千代田区の東京新聞で開催されています。

震災で被害を受けた福島の町で撮影された石像や、津波で流された家屋のタイルだけが地面に残されている写真など…。原発事故で失われた世界をテーマにした写真やアート、約50点が集まった作品展が、東京新聞本社で開催されています。

撮影した写真家の黒﨑彰さんは、福島の在りし日の風景を忘れないでほしいと写真を残したということです。

黒﨑さん:「人は繰り返さない。繰り返してはいけないっていうのを強く見てとって感じてほしい」

そして、入り口で目を引くのが、赤いスカーフを被り物憂げな表情を浮かべる女性。チェルノブイリ原発事故で故郷を失った女性を描いたもので、ウクライナなど原発事故の影響を研究してきた学者、木村真三さんの作品です。木村さんは、過去の事故や災害を風化させてはいけないことを、展示を通して感じてほしいと話しています。

木村さん:「事件や事故が起きたら、それに上書きされてしまう。しかしそこに忘れてはいけないものがあるんじゃないですか」

作品展「未来への道~ウクライナと福島の記憶~」は、3月11日まで開催されます。入場は無料です。

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