五島の有川さんが中学最優秀 認知症サポーター作品コンテスト 曽祖母との経験作文に 長崎

中学生の部の作文で最優秀賞に輝いた有川さん=五島市役所

 「認知症サポーター」の養成講座を受けた小中高生の作品を表彰する本年度コンテスト(全国キャラバン・メイト連絡協議会主催)で、長崎県五島市立富江中3年、有川紗梨菜さん(15)の作品「笑顔を守るために励みたい」が中学生の部の作文で最優秀賞に選ばれた。同校生徒の同賞受賞は3年連続となった。
 同協議会は、認知症を正しく理解し活動するサポーターの養成を推進。受講した小中高生を対象に作文や詩などの作品や活動を毎年募集している。今回の応募総数は115点だった。
 有川さんは学校で受講し介護関係の仕事を志望するようになった。「(患者の)心情や行動を理解し、サポートする大切さを感じた」とつづった。
 認知症の曽祖母から名前や顔を忘れられ、悲しい思いをした経験がある。事前に対応を学んでいたら「もっと楽しい会話や正しい対応ができたかも」と振り返り、「認知症の方らに寄り添うことができたら幸せ。たくさんの笑顔を増やせるよう頑張りたい」と希望を抱いている。
 2月に東京であった表彰式に出席。同28日に五島市役所で村上富憲教育長に受賞を報告し、「(高校生の認知症カフェなど)他の受賞者の取り組みが勉強になった。何事にも挑戦したい」と話した。

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