サウジGPに臨む角田裕毅、「チーム全員がプッシュし続ける決意」と意気込み! 専門メディアは「VCARB01の特性が活かされるはず」とポジティブ展望

先週開幕した2024年F1グランプリはいきなり2週連続開催ということで、今週末には第2戦サウジアラビア・グランプリが開催される。

ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は、開幕戦バーレーンGPでは目標としていたポイント獲得はならず、またレース終盤のチームオーダーを発端にした一連の騒動によって悪い意味で目立つこととなってしまったが、同じ中東ラウンドでのレースで、悪い空気を吹き払いたいところである。

角田はチームの公式サイトを通して、次戦に向けてのコメントを発表。「先週のレースの後、数日間バーレーンに滞在し、今は(サウジの)ジッダで、早く仕事を再開したいです。シーズンのこの時期は、いつも車を走らせたくなります」と、次のレースが待ちきれないという思いを隠さない角田は、今季ここまでの歩みについて以下のように振り返っている。

「プレシーズンテストの前から、チームは多くの話題に包まれ、その後もそれは続きましたが、僕らはガレージの中でそれに気を取られることはありませんでした。正直に言うと、バーレーンでの週末にはさほど期待はしていませんでしたが、実際に始まってみると、とりわけ予選での我々の車は予想以上に良かったと思います。実際にレースペースも良かったですが、幾つかの理由でそれは外からは分かりにくかったです」

「バーレーンでの週末は、我々の車の限界、改善点など、多くのことを学べた、とても有意義なものでした。例えば、FP(フリー走行)1からFP2にかけて行なったセッティングの変更は期待通りに機能せず、そのために再度変更しましたが、FP3と予選でははるかに良くなりました。これらの教訓は、サウジでも役立つでしょう。我々のチームは、名称だけでなく、多くの面で新しくなりました。新たな人材が加わり、新たな作業手順が導入されており、車だけでなく、チームの全員が上手く協力する方法を学んでいる最中です」 全てにおいて、改善と向上の段階にあることを強調し、「サウジでも、これまでのプロセスを継続していきます」と語った角田は、今週末の舞台であるジッダ市街地コースについて「昨季のサウジGPでは、最後の数週までポイント圏内にいました。非常にスピーディーで、ドラビングが楽しいコースなので、僕は気に入っています。そして、バーレーンとは全く異なるコースレイアウトで、車がどのように機能するかを確認する最初の機会になります」と、その印象などを明かした。
さらに、「タイヤの劣化はほとんどなく、本当に空力が高速で機能するのを確認することができます。ウォールがとても近いので、コックピットから見るとスピーディーですごく面白いです」と続けた彼は、最後にこの週末に向けての意気込みを以下のように表わしている。

「チーム全員が、より速く走り、車を改善し、できるだけ早くポイントを獲得しようという意欲に満ちています。我々は中団争いで各チームがどれだけ接近しているかを見てきたので、それが簡単な仕事ではないことを理解していますが、全員がプッシュし続ける決意をしています」

これに対し、欧州の専門メディアの反応を見ると、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「RBの両ドライバーにとって、サウジGPは名誉挽回の機会となる。バーレーンで明らかになった対立の後、彼らにはジッダでの力強いパフォーマンスが求められる。少なくとも理論上では、このコースは『VCARB01』の特性が活かされるはずだ」と、成績の向上を求めるとともに、ポジティブな展望も示している。

構成●THE DIGEST編集部

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