初の女性隊長「人を近づけさせない過酷さが魅力」 第66次南極観測隊が「ルート工作」訓練

今年12月に南極へ出発する第66次観測隊が長野県東御市の湯の丸高原で訓練を行っています。およそ80人の隊員候補を率いるのは、初の女性隊長です。

積もった雪をかき分けて歩くグループ。2024年12月に出発する第66次南極観測隊の隊員候補です。

東御市の湯の丸高原で4日から訓練を行っています。

雪と氷の世界。ペンギンの群れも。こちらは南極の景色。

観測隊は、メンバーが交代しながら、南極の昭和基地を拠点に氷や鉱物などさまざまな調査を行っています。

気温が低く、雪も豊富なことから、5年前から毎年湯の丸高原で訓練を実施していて、今回は研究者や医師、技術者などおよそ80人が参加しました。

7日は7、8人ほどのグループに別れ、方位磁石やコンパスを使いながら、目的地への正しい移動ルートを確保する「ルート工作」の訓練を行いました。

「2班ゴールです!」

第66次南極地域観測隊・原田尚美隊長:
「これに比べたら『今、南極で直面していることはなんてことない』と思えるくらいのケーススタディ。大変、優秀だと思います」

隊を率いるのは海洋学の研究者の原田尚美さん(57)。観測隊初の女性隊長で、滞在は今回が3度目です。

第66次南極地域観測隊・原田尚美隊長:
「南極だけは別格ですね。人を近づけさせない過酷さが魅力」

訓練は8日まで。第66次観測隊は今年12月に南極へ向かいます。

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