チューリップ育て支援を 砺波の県花卉球根農協 返礼に鉢植え、切り花

チューリップで能登半島地震の被災地を支援するプロジェクトの準備を行う関係者=砺波市大門の県花卉球根農業協同組合

  ●クラウドファンディング開始

 富山県花卉球根農業協同組合(砺波市)は7日、チューリップを通して能登半島地震の被災地を支援する「スマイルチューリップ・プロジェクト」を始めた。クラウドファンディング(CF)で全国から支援金を募り、返礼にチューリップの鉢植えや切り花などを贈る活動。「花の力」で生活基盤を失った被災者を応援しようと、幅広い支援を呼び掛けている。

 プロジェクトでは、支援金に対し、県花卉球根農協が育てているチューリップの15ポットセット(5千円)や、切り花10本ミックス(3千円)、4鉢セット(2千円)、春の四重奏クリアファイル(500円)を返礼として贈る。支援金は返礼の原材料費や発送料に活用し、目標金額200万円を超えた余剰金が日本赤十字社の能登半島地震災害義援金として被災地へ寄付される。

 当初は被災地の学校や仮設住宅にチューリップの花を贈ることも考えたが、なかなか復旧が進まず、断水などで水の確保も難しい中、まずは生活基盤の確保につなげる義援金を集めるプロジェクトとした。募集期間は4月4日までで、同9~12日に順次発送する。

 県花卉球根農協は、東日本大震災の際に宮城県の仮設住宅でチューリップ球根の植え付けや、花びらを使って花絵を作るなどして現地と交流し、被災者から深く感謝された。能登半島地震でも被災者の生活が落ち着いた段階で仮設住宅や学校などでの花の交流を検討している。

 藤岡昭宏参事は、被災者支援へ「能登にチューリップを咲かすチーム」を立ち上げたとし、「できるだけ多くの義援金を集め、被災地に届けたい」と温かい支援を求めた。

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