「能登七福神霊場巡り」の御朱印台紙を代理頒布 被災地支援で 群馬の寺院も協力

被災地への支援を呼びかける松本副住職(右)ら

 能登半島地震の被災地を支援しようと、群馬県内の曹洞宗の寺院が今月中旬から、石川県七尾市などにある寺院を巡礼する「能登七福神霊場巡り」の御朱印台紙の代理頒布を始める。地震で参拝客の受け入れが困難になった寺院に代わる取り組み。中心となって企画した長学寺(富岡市)の生沼善裕住職(46)は「台紙を自宅に飾って被災地に思いをはせ、復興した際には現地で御朱印を集めてほしい」と呼びかける。

 能登七福神霊場巡りは、石川県の七尾市、羽咋市、志賀町の計7カ寺を巡って御朱印を集める企画で、2007年に発生した能登半島地震の復興支援として始まった。今年1月の地震では、前田利家が建立した七尾市の長齢寺が全壊したほか、残りの6寺院も半壊するなどの被害を受けた。

 代理頒布は海門寺(同市)の副住職、松本道匡さん(33)の妻、茉有さん(33)が富岡市出身で、同市内にある曹洞宗寺院の関係者と親交があった縁で実現した。7日に長学寺を訪れた松本副住職は、変わり果てた被災地の状況を生沼住職らに説明。「不便な生活を強いられている寺院や信徒もいる。支援はありがたい」と感謝した。

 台紙は県内6市町と長野県内の計17カ寺で今月中旬から、700円以上の志納金で頒布。一部の寺院では被災地支援のためのオリジナル御朱印を300円以上で頒布する。

 頒布寺院は曹洞宗群馬県宗務所第13教区の公式ホームページに今後掲載する。問い合わせは長学寺(☎0274-62-1600)へ。

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