スウェーデン、NATO正式加盟 責任共有と首相

NATO加盟手続きを完了し、米ワシントンの国務省でブリンケン米国務長官(右)と記念撮影におさまるスウェーデンのクリステション首相=7日、ワシントン(ロイター=共同)

 【ワシントン、ブリュッセル共同】北大西洋条約機構(NATO)は7日、スウェーデンの加盟手続きが完了し、正式に32カ国目の加盟国になったと発表した。スウェーデンのクリステション首相は米ワシントンの国務省で、記者団に「歴史的な日だ。同盟国の期待に応え、加盟国として負担と責任、リスクを共有する」と表明した。新規加盟は昨年4月のフィンランド以来。

 スウェーデンはロシアによるウクライナ侵攻を受け、200年以上続いた中立政策を転換し、2022年5月に加盟を申請した。強力な軍事産業を基盤とした軍事力を有するスウェーデンの参画で、NATOの対ロ抑止力が高まる。

 クリステション氏は「大きな一歩を踏み出す」とした上で、ロシアの深刻な脅威に対し「陸海空で貢献できる独自の能力を提供する」と強調。今年以降、国防費を国内総生産(GDP)比で2%にすると述べた。

 スウェーデンは7日、加盟に必要な文書を米国に寄託し、手続きを終えた。バイデン大統領は声明で「スウェーデンと共に、NATOは自由と民主主義のために戦う」と加盟を歓迎した。

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