マグロ不正防止、閣議決定 個体記録を義務化

 政府は8日、太平洋クロマグロの不正漁獲防止に向けた漁業法改正案と水産物の流通適正化法改正案を閣議決定した。漁業者に、採捕した大型魚の個体数の報告に加え、重量、漁船名などの記録の保存を義務付ける。

 クロマグロは資源を回復させるため漁獲可能量が決まっている。大型マグロは1匹ずつ取引する実態があるとされ、個体ごとの報告を求めることで管理を厳格化する。

 報告は30キロ以上の大型魚を想定し、従来の漁獲量や陸揚げ日に加えて、個体数を追加する。報告義務違反の罰則を6月以下の懲役から1年以下に引き上げる。罰金は30万円以下から50万円以下にする。

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