天童の舞鶴荘、旅館で運営 NSグループ取得後の方針、雇用継続に前向き

 天童市の温泉旅館「天童グランドホテル舞鶴荘」の土地と建物を取得予定の「ニュートン・サンザグループ(NSグループ)」(東京、荻野勝朗会長)は7日、山形新聞の取材に、舞鶴荘を引き続き旅館として運営していく方針を示した。現在20人ほどいる舞鶴荘の従業員については「早期に面談の機会を設けたい」とし、雇用継続を前向きに検討していることを明らかにした。

 NSグループによると、物件取得後に施設内装や外装の一部改修工事を行う予定で、一度休館するか、営業を継続しながら行うかは未定という。舞鶴荘の従業員については「旅館・ホテル業界では人手不足が大きな問題になっている。(NSグループと舞鶴荘従業員)双方にとってプラスになるような方向を模索したい」と答えた。

 NSグループは首都圏を中心にカラオケ店やリゾートホテルなどを展開しており、東北地方への進出は今回が初めて。舞鶴荘の再生に当たっては、地元の意見にも耳を傾ける意向で「地域の中に溶け込ませていただき、天童を訪れるお客さまを増やす一端を担うことができればと思う」とした。

 NSグループは、2月22日に山形地裁で行われた競売で、舞鶴荘の土地や建物を約4億6200万円で落札した。売却決定日は3月14日。

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