タイ市場への参入法学ぶ 県友好協のセミナー、訪日客誘致のこつも

タイからのインバウンド誘致や市場参入について学んだオンラインセミナー=山形市・荘銀山形ビル

 県タイ友好協会(会長・寒河江浩二県経営者協会長=山形新聞会長・主筆)によるオンラインセミナーが7日開かれ、会員など約50人がインバウンド(訪日客)誘致やタイ市場への参入方法などを学んだ。

 セミナーに先立ち、寒河江会長が「昨年に第2回訪タイミッションを実施し、改めてタイの魅力や消費国としての可能性を感じてきた。今回のセミナーを今後の交流拡大に向けた一助にしてもらえれば幸い」とあいさつした。

 日本政府観光局バンコク事務所の土居佳以所長が日本の地方へのインバウンド誘致のポイントを解説した。タイからの旅行先として日本は注目されており、桜が咲く4月、雪が降る冬季に訪れる人が多いという。個人旅行者が求めるものは食やショッピング、自然などで「山形の銀山温泉、蔵王は人気がある。首都圏や仙台からのアクセス方法や周辺スポット、宿泊先を提案できるかが大事になる」と話した。

 日系企業のタイでのビジネス支援などを手がける「NCビズセンタータイランド」の小暮信嗣マネージングディレクター、紀平祐希マネージャーがアフターコロナの消費者トレンドやタイ市場への参入方法を紹介した。タイは日系企業が多く、原材料や部品の調達先として裾野が広がっており、小暮氏は「進出を検討する企業は、既に進出している企業と連携し、自社の強みを生かすことが必要」と強調した。紀平氏は消費者の市場が細分化してきていることに触れ、「ターゲットを絞ったプロモーションが大事」と述べた。

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