「長崎創造展」 日本画、油彩画、水彩画など、迫力の大作が70点 10日まで県美術館

迫力あるびょうぶ絵が並ぶ長崎創造展=県美術館

 美術の公募団体「創造美術会」長崎支部の第35回長崎創造展が長崎県長崎市出島町の県美術館県民ギャラリーC室で開かれている。迫力ある大作の絵画作品などが並び、来場者の目を楽しませている。10日まで。
 東京都美術館で毎年開く「創造展」に出品している支部員5人と県内で活動している作家ら計20人が出品。これまでの入賞作品をはじめ、自然をモチーフにした横3メートルを超えるような水墨画のびょうぶ絵、日本画、油彩画、水彩画など約70点を展示している。
 昨年の創造展で内閣総理大臣賞に選ばれた東西望さん=同市=のびょうぶ絵「雲海」は、大村湾の上空を覆う雲海を描いた水墨画。墨一色で白い雲の質感を巧みに表し、横から見ると雲がより立体的に見える独特の技法が目を引く。渡辺義春さん=西彼長与町=の油彩画は田園の素朴な情景や生活感を写実的に描写した。
 自身もびょうぶ絵を出品した支部長の田﨑観洲さん=佐世保市=は「スケールの大きな絵の前に立ち、自然の中にいるような感覚を味わってもらえれば」と見どころを語った。

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