首相、建設業に5%超賃上げ要請 24年問題、技能労働者確保へ

建設業界関係者との意見交換会で、あいさつする岸田首相(左から2人目)=8日午前、首相官邸

 岸田文雄首相は8日、建設業界関係者と官邸で意見交換し「5%を十分に上回る賃上げを各社が強力に進めていただきたい」と要請した。4月から時間外労働の上限が年720時間に規制される建設業の「2024年問題」への対応が業界の課題となっている。首相は、工事現場で働く技能労働者を主な対象に大幅な賃上げを実現し、働き手を確保したい考えだ。

 首相は「適切な価格転嫁によって賃上げを中小零細業者に波及させ、建設業が未来に希望が持てる産業に変えていく」とも述べた。

 斉藤鉄夫国土交通相ら関係閣僚も参加した。「2024年問題」に対応するため、官民が連携して技能労働者の確保に取り組む方針を確認した。

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